デジタルデトックス :スマホに縛られた生活をしていませんか?
この記事で紹介・解決すること
この記事では以下のポイントに触れていきます。
内容が医学的なポイントに渡るため多くの引用を用います。
記事で触れるポイント
- 私がなぜデジタルデトックスが重要だと思っているか
- 過剰なテクノロジーへの接触がもたらすこと
- デジタルデトックスについて
- デジタルデトックスの効能
- デジタルデトックスの方法
デジタル・デトックスとは?
デトックス(Detox)とは、De(離れる)という言葉とTox(毒)という言葉がくっついた言葉で、「解毒する」という意味です。
デジタル・デトックスは、デジタル解毒とでも言っていいのではないでしょうか。
デジタル・デトックス(Digital detox)とは、SNSやスマートフォンやコンピューターといったデジタル機器の使用を自発的に控えていくこと、またその期間のことである。現代ではデジタル機器やインターネットに費やす時間が増加しているため、こういったデトックスが人気になっている。
(Wikipedia「デジタル・デトックス」より)
なぜ私はデジタルデトックスが重要だと思うか
私は現在外資系金融の大手企業に勤めています。
また同時に個人の副業として企業へのコンサルティングや新規事業を一緒に創ったりしています。
外資系企業に勤めているとものすごく日々感じることは、リーダーになればなるほど「休息」の仕方がうまい、または色々な話を人に聞き、色々試行錯誤しているということです。
バランス感覚に優れる人が非常に多く、様々な休息の仕方を取り入れています。
エクササイズをしたり、旅行をしたり、料理を研究したり、ものすごい多様な趣味を持っています。
そこで発見をしたのは、スマホやPCを使ってリラックスをしています!という人がほぼいないことです。
一つの仮説としてリラックスに過剰なテクノロジーは効果がないのではないかということでした。
私自身、仕事がデジタルに関わる内容でおそらく世界中にあるテクノロジーの中でも最先端の一つに毎日携わっています。
副業においても企業の中でデジタルを中心とした事業づくりをしているため、テクノロジーに触れない日がほぼありません。
当たり前ですが、疲れます。
そして、時々行く旅行で触れるリラックスした空気は、びっくりするほど心も体も洗われます。
振り返ってみると旅行の期間ほとんどスマホを見ていないことに気づきます。
なぜなら、スマホがなくても十分楽しいからです。
結果として、仮説として持っていたデジタルから離れるリラックス効果は「ある」という確信に至りいたりました。
そこで今では週一回定期的に「ほぼスマホやPC」に触らない日というのを意識的に作っています。
効果は抜群で(ポケモンみたいですが)、翌日からの仕事のはかどり方に毎度驚いています。
一番は頭がすっきりしていること、とにかく体が元気なことです。
ですので、デジタルデトックスは非常に重要な休息の一つだと考えています。
ここまでは持論なので、ここからは色々な引用とともに一緒に学んでみたいと思います。
そもそもデジタルに過剰に接することによる影響はどういったことがあるのか
テクノロジーは諸刃の剣
いまやスマホやPCをはじめとするテクノロジーなくして生活は考えられません。
素晴らしいテクノロジーという反面、常に良いことだけではないということは意識しておいた方が良いかもしれません。
多くの人は過剰使用となっているとは思いませんが、過剰使用になり得る可能性があると意識しているか、していないかで行動が変わると思いますので、そのまま引用をしたいと思います。
テクノロジー依存と過剰使用による健康への影響
生理学的健康への影響
テクノロジーの長期にわたる過剰使用は、睡眠の質を低下させ、眼精疲労と視力の問題を引き起こし、片頭痛の発生を増加させることが分かっている。以前に行われた7,000人以上の参加者を対象とした調査では、スクリーンを備えた何らかのテクノロジーを使用する人の約70%が「テクノロジーデバイスを備えたスクリーンの使用が増えてきたため、目にかかるデジタルの負担」を経験していることが明らかになった。
携帯電話やコンピューターなどの一般的な技術機器が睡眠に及ぼす影響については、よく研究されている。スクリーンから放たれる光は、ホルモンであるメラトニンの産生を抑制することがわかっている。メラトニンは、睡眠サイクルの持続時間とその特性を制御する重要な調節生化学物質である。さらに、携帯電話やその他のテクノロジーデバイスによって、私たちが十分な睡眠を取ることの妨げになることがある。夜間に寝室に携帯電話やタブレットがあると気が散ってしまって、1時間ほど睡眠に使うことができたかもしれない時間が失われてしまうことが示唆されている。
心理的健康への影響
テクノロジーの過剰使用によって、精神的な健康は悪影響を受けることがわかっている。The Journal of The American Medical Associationに掲載された研究によると、デジタルメディアを頻繁に使用する10代の若者や若年成人は、注意欠陥多動性障害(ADHD)の症状を発症する可能性が2倍以上になったという。さらに、他の論文によると、テクノロジー中毒の10代の若者は、抑うつ、不安、不眠症、衝動的な行動について有意に高いスコアを示している。
関係の質への影響
テクノロジーの使いすぎによって、人々の間で共有される関係は悪影響を受けることがわかっている。145人の成人を対象にした研究では、携帯電話に熱中して配偶者を蔑ろにすることは結婚満足度を低下させることが示唆された。以前に携帯電話に熱中して配偶者を軽んじたことのある人は、関係の満足度が低下するだけでなく、うつ病の検査結果も高くなり、人生に対する満足度も低くなったと報告されている。
また別の研究では、会話中にモバイル端末が目に見える位置にあることによって、会話の全体的な質だけでなく、会話に関与する人々の間で感じられるつながりの感覚が制限的な影響を受けることが示唆された。こういった知見は、日常生活における豊富なテクノロジーの存在が、私達が形成していく関係の深さに対して制限因子として作用し、そのため私達の関係の質に負の影響を与えることが示されている。
(Wikipedia「デジタル・デトックス」より)
脳にはぼんやりするときに活発化する回路があることが分かってきました。これを「デフォルト・モード・ネットワーク」といい、情報を整理する役割を果たしていると考えられています。
脳の情報処理には、3つの段階があります。情報を入れる「インプット」。次にデフォルト・モード・ネットワークによる「整理」。そして、話すなどの「アウトプット」。しかし、ぼんやりすべき時にスマホを使いすぎると、この「情報の整理」が行われないため、脳がまるで、ごみ屋敷に。(クローズアップ現代2019年2月19日「スマホ脳過労」より)
ドイツや韓国では「デジタル認知障害」と呼ぶ専門家もいます。そして、研究者の1人、韓国のソ・ヒョンソク教授は、スマホ依存で起こる異常が一時的なものなのか、それとも認知症の初期症状なのか検証すべきだと話しました。
高麗大学ソ・ヒョンソク教授
このポイントに気をつけながら、デジタルデトックスについて考えていきたいと思います。
デジタルデトックスに関する一般の理解
デジタルデトックスに関する一般的な理解について簡単に見てみたいと思います。
2018年に株式会社クロスマーティングが行った「デジタルデトックスに関する調査」を引用すると以下の状況でした。(調査数:1,000)
9割の方がデジタルデトックスを知らない状況でしたが2割程度の人はデジタルデトックスをしたことがあるという回答でした。
母数が1,000とそこまで大きくない&2018年の調査という若干古いものの調査要件としては十分かと思いますので、ほぼ一般の人はデジタルデトックスという言葉を意識していないと思います。
デジタルデトックスの効能とやり方について
デジタルデトックスの効能
個人的な体感について触れましたが、効能は絶大です。
2019年2月19日にNHK「クローズアップ現代」で放送された際の脳神経外科奥村歩医師や東北大学の川島隆太教授のコメントを軸に補足をしていきたいと思います。
デジタルデトックスの効果
- 肉体的な影響
- 精神的な影響
- 人間関係への影響
肉体的な影響
デジタルから離れることにより
- 記憶力や意欲が戻る
- 睡眠の質が上がる
- 頭痛・眼精疲労や視力の問題が解消される
この3つだけではないですが、脳の機能全般に対して影響をもたらします。
東北大学 川島隆太教授
「初めてこんなに広範な領域に悪影響が出るものに出会いました。子どもたちの記憶の能力自体にマイナスの影響が出ていると予測されます。極端な話ですけれども、法律によって18歳まではスマートフォンを1時間以上使ってはいけないと、強制的におさえてあげるほうが、未来にとっては幸せであろうと考えます。」
精神的な影響
デジタルから離れることにより
- 肉体的な影響が回復することでリラックスした状態になる
ここは非常に大きいと思います。
常にフル稼働してしまっている状態だったものが休息状態に入ることでリラックスができ、本来ある性格や落ち着いた状態になるというのは非常に重要です。
脳神経外科奥村歩医師
「スマホが息抜きだと考えているかもしれないが、息抜きが息抜きになっていなくて、そのスマホが“脳過労”を憎悪させる最大の原因になっている方が非常に多い。」
人間関係への影響
先の自分自身の肉体的・精神的なポジティブな影響が起きた後は自分の人間関係へポジティブな影響が起きます。
家族や友人と接する時、スマホではなくきちんと当人とコミュニケーションをとることができたり、人間の本来あるべきコミュンに立ち返ることができます。
実際どうやってデジタルデトックスをするのか
現代はスマホから完全に離れて生活をすることは簡単ではないと思います。
5分10分でも良いので意識して、スマホを触らないようにすることから始めるのが良いです。
私の場合のデジタルデトックスは、
- 週1日スマホとPCにほとんど触れない時間を作る
- Youtubeの焚き火をテレビに映しながら家族団欒をする
焚き火など火を見ることで人は「ぼーっ」となり落ち着くそうです。(先述のクローズアップ現代内にも同様の記述)
私は焚き火がデジタルデトックスに良いとは知りませんでしたが、デジタルデトックスをしていた結果、焚き火に当たるという面白い結果になりました。
おそらくデジタルから離れて何かをやろうと頭を巡らせると、いろんなことを考えたり、いろんなことをしたりすると思います。
この試行錯誤が非常に重要で、これを家族と一緒に考えたりすることがものすごく大事なプロセスだと思いました。
デジタルデトックス:まとめ
デジタルデトックスをすることで生産性が上がります。
生産性を保ちつづけることはお金を稼ぐ上で非常に重要な行動です。
適切に休み、適切に能力を発揮する。これがプロだと思います。
まず、今から始められるデジタルデトックス。
GW中の1日の中で半日でもスマホやPCから離れてみるのはいかがでしょうか?