サラリーマンのみなさま、フィードバックは上手くできていますか?
簡単そうに見えて実はものすごく難しいフィードバック
フィードバックをする機会はどれくらいありますか?
日常の生活をしていても実はものすごいたくさんのあるフィードバック。
そして、仕事中も常にフィードバックの機会があります。
フィードバックをする際、何を気をつけていますか?
きちんとフィードバックをする際、物事に向けてフィードバックをできていますか?
フィードバックをする相手に向かってフィードバックをしていませんか?
そもそもフィードバックとは日本においてはあまり馴染みがないというか文化的にフィットしない点も多分にあるかなというのが個人的印象です。
日本はいわゆる縦社会で上の人の言う事を聞くという階層と文化が長年あります。
一方フィードバックの生まれた場所である海外では縦社会というものはあまりなく個人が意見を述べることが当たり前とされる文化です。
フィードバックは誰にでも出来るコトだが誰にでも出来るコトではない
私が個人的に見ていて気になるのは日本人のフィードバックの仕方です。
フィードバックは実はかなりの訓練が必要とされ、失敗もたくさんして初めて自分の身につくものだと考えています。
フィードバックを特に必要とするのはマネジメント層と言われる人々です。
日本の場合、特にトレーニングをせず、または継続的にトレーニングをせずにマネジメント層になっているケースが非常に多く、このポイントが成熟をしていないままにマネジメント層になっているケースが目立つと個人的には思っています。
日本では上下関係の元、長年進んできた結果、正しいフィードバックを重ねずに阿吽の呼吸のようなもはや芸術的な所業と言われるレベルのコミュニケーションがなされています。
そこで行われるフィードバックの典型的な例は
「君のこういうところが悪い」
少し古いですがこうした例をものすごく目にします。
フィードバックを人の性格に当ててしまうケースです。
これは言葉を選ばずいうと最悪です。
人の性格にフィードバックができるほどお互いを知っている人など親やパートナー以上にいないと思いますし、親やパートナーですら人の性格へのフィードバックはほとんどできないと思います。
極端な言い方をすると人格を否定していることになるため、フィードバックを受けている側は人格を否定されたと認識をします。
この結果、フィードバックではなくただの人格への叱責になり、生産性が高まるどころか信頼関係を崩壊させることになります。
フィードバックをする機会は日常に溢れていますが、やり方を間違えると相手との関係性が変化するものであることは認識しておく必要があります。
フィードバックをする人はトレーニングを常に受け続け、自身もフィードバックを受け、使いこなせるようになっていくものなのです。
ただ海外の人も全員ができるわけではなく、きちんとトレーニングを受けている人だからこそできるという前提は変わりません。
そのため、誰もが簡単に「使える」フィードバックではあるもののきちんと出来る人は限られてくるのです。
正しいフィードバックはどのようにやるのか?
フィードバックをする際、最も意識をおかなくてはいけないことは、「ヒト」ではなく「コト」にフォーカスをすることです。
「ヒト」に焦点を当てて、フィードバックをすると先の人格や全く関係ないポイントに対してフィードバックを当てることになります。
これはフィードバックとしての効果はなく、むしろ相手との信頼関係を変化させたり、長期的な視点では逆効果になることがほとんどです。
一方「コト」に焦点を当てて、フィードバックをすると事象や事実に基づき、共通の言語を持ってフィードバックをすることができます。
ものすごくシンプルで簡単にできるこことして、フィードバックをする前に「コト」を整理することがとても重要です。
整理すべきコト
- 協議をするコト
- 続けると良いコト
- 始めると良いコト
- 変えると良いコト
- 感謝をしているコト
フィードバックの時に意識をすべきポイントはこの5点です。
協議をするコト
仕事上でフィードバックをする際はまず協議をするコトを整理して羅列しておきましょう。
感情面は省き、全て事実に基づいた情報をもとに何を協議をするのか整理をします。
手書きでもパソコンでもスマホでも構いませんのでかならず書き出しておきましょう。
この際、言葉の主語に「あなた」というポイントが出てくるようであれば置き換えて、事象を中心に考えられるよう整理をしましょう。
ここで主語が「自分」や「あなた」という言葉が出てくると感情的な思考になっているので、必ず意識をして客観的になるようにしましょう。
続けると良いコト
仕事上でフィードバックをする際は必ず「続けると良いコト」に触れましょう。
これは簡単に言うと相手が行ったコトで評価ができるポイント、褒めるポイントに触れましょう。
事象が前進している限り、上手くいっているポイントは必ずあります。
必ず続けると良いコトには触れましょう。
始めると良いコト
仕事上でフィードバックをする際は必ず「始めると良いコト」に触れましょう。
これは相手に新たにやってもらうことで事象がさらに前進したり進化をしたりすることです。
始めると良いコトは新たな挑戦を促すコトですのでフィードバックをした相手が成長をします。
期待を込めてフィードバックをする事象と関係することで更によくなる観点があれば始めると良いコトを伝えましょう。
変えると良いコト
仕事上でフィードバックをする際は必ず「変えると良いコト」に触れましょう。
これがフィードバック上最も難しいコトです。
この変えると良いコトに向かってフィードバックをしてくるわけですが、直球すぎるとまともに相手を傷つけます。
この変えると良いコトは徹底的に客観的に変えるコトでプラスになる点を伝えます。
通常相手はできていないコト自体の多くを認識しています。
思い切り真正面からぶつかっても、ただベクトルがぶつかり合うだけで上手く噛み合いません。
こう言うときは、変えると良いコトとして伝えましょう。
英語だとものすごく伝えやすくbetter to changeなどと言われると、これは自分が変わらなきゃいけないポイントなのだなと認識をします。
日本語だと簡単ではないため、私は「しかし」「でも」とは相手へのフィードバック時に置かないようにしています。
「しかし」「でも」という逆説的な言葉を使う時点で相手の考えを受け止められないので、相手の発言を受け止めた上で、「もっと良くなるポイントは・・・」のように話しています。
これは一人一人受け取り方が違うと思いますので試行錯誤して試してみてください。
感謝しているコト
仕事上でフィードバックをする際は必ず「感謝しているコト」に触れましょう。
フィードバックでは必ず自分が相手に対して感謝をしていることを伝えましょう。
フィードバックというのは別に上から下へ流れるものではなく、対等な関係でも、また逆の方向でも起こります。
どのような場面でも必ず感謝しているコトは伝え、これからも上手く仕事を回せるように信頼関係を更に強固なものにしていきましょう。
フィードバック入門:まとめ
フィードバックの入門として今回は「ヒト」ではなく「コト」にフォーカスをするコトをまとめてみました。
とても簡単ですがフィードバックが今まで上手くいかなかった人もこれまでも上手くできていた人も何か発見があったのではないでしょうか。
フィードバックは人を成長させ、自分を成長させるツールです。
上手く使い双方が成長し、組織を成長させ、事業を成長させることができるツールです。
一人一人がフィードバックが上手になると、より強い個人と組織が生まれます。
一人一人の「稼ぐ力」が今日も伸びますように!